浅草のうんこビル(吾妻橋ダンスクロッシング)

検索エンジンからこのブログを訪れる方々の隠れたキーワードNo.1、それは「浅草 うんこビル」なんですよ。
嗚呼、うんこビル。うんこ、ウンコ、UNKO。
何が悲しゅうて、ビルの屋上にあんなうんこを載せなければならなくなったのでしょうか。
そして場所がまた場所。
これが寂れた郊外の、人目につきにくい場所にあるパチンコ屋かモーテルであればまだしも、浅草ですよ、浅草。観光都市シティ、浅草。
その観光都市たる浅草の街の、あんな目に付く場所に巨大なうんこがあったら、またよりにもよって、あんな金色に輝いていれば、そりゃ誰でも気になるというものですよね。
巨大なうんこオブジェが川面に映える浅草のうんこビルを吾妻橋から眺める
ビルの真下から見上げると、うんこの端っこがはみ出しているし。
うんこビル真下から、うんこを見上げてみる
いつ何時このうんこの断片が落下してくるかと思うと心配で心配で、うかうかとこのビルの真下なんて歩けません。

そんな訳で、あのうんこビルが気になる皆さまにそっと教えて差し上げましょう。
あの隅田川に映える金色のうんこビルの内部は......「アサヒ・アートスクエア」という名前のイベントホールになっているのですよ。
今日はそのイベントホールで、「吾妻橋ダンスクロッシング」が行われたので観に行ってきました。
うんこビル入口に掲示された「吾妻橋ダンスクロッシング」チラシ

気になる内部構造はこんな感じです。
吾妻橋ダンスクロッシング会場の様子
ステージは10メートル四方と小さめに設置され、そのステージを三方から囲むように客席が設置されていました。
座席指定ではなく、整理番号順の入場で座りたいところに座れますが、前方の桟敷席とベンチシート席はケツが痛くなります。避けたほうがよいでしょう。
とは言うものの、受付ダッシュで出遅れて、143番の入場となったぼく、真ん中方面の椅子席は既に埋まっていたので、前から2列目のベンチシート席に座ってしまいました。
案の定、途中からケツが痛くなってしまってずっと、「モゾモゾ」「モゾモゾ」と動いてしまっているのでした。
両隣に座ってしまった方、申し訳ありません。

今回の「吾妻橋ダンスクロッシング」の出演者と作品名は次のとおりです。

【SIDE A】(前半)
岩渕貞太「mint(+)」
鉄割アルバトロスケット「はえはえかかかざっぱっぱ/港町ブルース」
休もうと雅子(康本雅子)「妹」
小浜正寛「エア人間関係」
yummy dance「I like blue?」
鉄割アルバトロスケット「金をジャラジャラ落とす/どらえもの/産まれたての馬鹿/LSD」

【SIDE B】(後半)
鉄割アルバトロスケット「ゆでたまご」
砂尾尾理「バーテンダー」
シベリア少女鉄道「ニホンゴチョットワカリマス」
休もうと雅子(康本雅子)「姉」
鉄割アルバトロスケット「わき毛でヴァイオリン/新しい学校」
地点「話セバ解カル」

ダンスでは、「休もうと雅子」こと康本雅子が秀逸でした。
「妹」では、"ある女の子の1日"を、非常に可愛らしくコケティッシュに表現しているのです。
もう可愛らしいったらありゃしません。
特にラスト、「おやすみなさい」の表情ってば、きっと観客席にいる野郎どものハードをぐっと掴んだに違いありません。
続いて「姉」ではそのダンス表現が一変するのです。
まるで鬼神のようにダイナミックな踊りで表現される"厳しい姉"。
ダンスそのものもかなり激しいのですが、そのなかに見え隠れするエロティズムもまた康本雅子らしさといえるでしょう。
このダンスという表現のなかに、コケティッシュな一面とエロティックな一面が常に同居し、ギリギリのところで均衡を保っているのが彼女の驚異的なところなんですね。
それを今回は2つの題目で使い分けたと。
いやー、とても素晴らしかったです。

演劇面では、もともと「シベリア少女鉄道」が気になっていました。
確かによくできていたと思います。
前半ではちゃんと伏線を引いておいて、後半で一気に伏線を回収すると同時に前半での物語をひっくり返す、という独特のスタイルを貫いていました。
......が、いかんせん、尺が短すぎます。
正味15分程度の時間では、オチが「でたーっ! シベリア少女鉄道節が炸裂ーっ!」とカタルシスが得られるほどまでにはいかなかったのが残念です。

その代わりにものすごい発見をしたのが、「鉄割アルバトロスケット」。
上記の出演表からも判るように、かなりの数を出してきています。
ほとんどが一発モノのネタ。
一つ一つはくだらないネタばかりなんですが、これだけの数を見せられてくると、破壊力がすさまじい。
当初はクスリともせずに観ていた客たちも、出番を重ねるにつれて段々と「鉄割アルバトロスケット」ワールドにはまっていき、爆笑につぐ爆笑。
何なんでしょうか、彼らの持つこのパワーは。
そしてラスト。
彼らはとんでもないネタを持ってきました。
なんと長ネギを数箱用意し、それでメンバー全員が大乱闘を演じるのです。
飛び散るネギ片、最前列のお客さんにはなぜかあらかじめビニール袋が用意されていた訳が判りました。
飛んでくる破片を避けろということだったのですね。
2列目のぼくにはネギ片が直撃するということはなかったのですが、その代わりに「ああ、ネギ臭が目にしみる......!」
ネギといっても数箱におよぶ大量のネギです。そのにおいたるや、もうただ事ではありません。
まるで玉ネギのように目にしみて、しみて、しみて、......涙が止まりません。
ネタの終了後、大量のネギの後片付けに追われるメンバーたち

感動の涙......ならぬ、ネギの涙に頬を濡らしながら外に出てみると、時刻はもう17時半。
すっかり辺りは暗くなっていて、うんこビルの屋上にはうんこがさん然と金色に輝いているのでした。
昼間と同じ、吾妻橋越しに見るうんこビル

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10月の13日・14日に行われました吾妻橋ダンスクロッシング2006年10月公... 続きを読む

コメント

ご存知かもしれませんが、かの金色の物体のデザインは、フィリップ・スタルクというデザイナーの作です。

この人は様々なものをデザインしていますが、個人的には結構「ハズしてしまっている」デザインが多いと思います。
例えば、以前彼がデザインしたバイクがあったのですが、全然売れなかったらしく、今では世界的に希少な車種として認知されていたりします。
先日は彼のデザインという眼鏡のフレームも見かけましたが、これも普段使いは難しそうなデザインだと思いました。

火の玉…なんですよねこれ。

●b8p023800さん:
(すごいハンドルネームですね……社員番号みたいです)
初めまして。コメントをどうもありがとうございました。
名前そのものまではよく知らなかったのですが、確か外国人の作品であると言うのは聞いていました。
今ではもうすっかりバブル期の遺産ですね。
あんな球体、掃除するのも大変そうですし。
そういえば、どこかのエピソードで、彼に「日本ではあの作品、“うんこみたいだ”と言われているのですよ」と伝えたところ、大笑いしていたと言うようなことを聞いたことがあります。
確信的だったのでしょうか……。

●らかんさん:
いえいえ、うんこですよ、うんこ。
これはもううんこにしか見えません!(きっぱり断言)
火の玉だったらきっと赤く燃えているのでしょうが、何しろ金色(こんじき)ですからね、いやー、これはかなり確信的ですよ。
何しろ、女王様だって黄金……(以下自主規制)……。

>確信的だったのでしょうか
あり得る話ですね。

ただし、注目を集めたり、一度で覚えやすいという意味でのサイン(看板)の機能を考えると、奇抜なデザインなのはあながち間違いだとも思えません。
一度見ればなかなか忘れられない印象があるのは確かですから。

確かにこのうんこビルも、「うんこビル」というだけで立派に通じるランドマークとなってしまいましたものね、良くも悪くも。
今後、このうんこがどのように評価されていくのか、このまま単なる笑いものになって終わってしまうのか、それともアサヒビールがトチ狂ってロゴマークまで金色(こんじき)のうんこマークに変えてしまうのか、どうも行く末が気になるところです……。