POTALIVE FINAL 5 広尾編『鯨より大きい』

前々回、そして前回に引き続き、今日は3度目のポタライブ参加です。
しつこいようですが、ポタライブとは

「散歩をしながら楽しむライブ」のこと。
軽いサイクリングや散歩を表すポタに、演奏・演技・ダンスなどを表すライブを組み合わせて作った造語です。

とのことです。
【公式サイトはこちら】

しかし、この内容説明のうららかさに騙されてしまってはいけません。
何しろ、参加すればするほどに、その魅力にズブズブと引きずりこまれていってしまうのですよ。
この習慣性はもはや、お酒やタバコ、ギャンブル、シンナー、麻薬のようにデイジャラス。
ひょっとしたら、新興宗教にのめり込んでいく人々の気持ちというのは、こんな感じなのでしょうか......。

今回の舞台は「広尾」ということで、14時、地下鉄日比谷線の広尾駅に集合です。
集合場所である地下鉄日比谷線の広尾駅の改札口に向かう入口

いつものお兄さんと主宰者の方に「こんにちは。今日もよろしくお願いします」とご挨拶、参加費用2000円を支払い、チケット代わりのこのシールを胸に貼り付けてスタンバイ。
ポタライブ参加の証。怪しげな宗教団体にも見える......?
今日の参加者は12名と、かなりの大所帯でゾロゾロ出発しました。
12名の参加者と引率する主宰者が広尾の街を練り歩きます

今回は、「前半」と「後半」とで大きくストーリーが分けられています。
「前半」では、主に明治以降における"近代日本"での広尾のお話が繰り広げられます。
主宰者のトツトツとした語りを聞いていると、まるで目の前にその情景が浮かび上がるようなのです。
そこがまた不思議な魅力を持っているのがポタライブなのですね。
また、そういった「物語の情景を思い浮かべやすい場所」をピックアップしている構成力もあるのかもしれません。

「後半」に入ると、前半で伏線として仕掛けられていた"ある場所"に立ち入った瞬間から、ストーリーは戦後から昭和、そして現代へと転じ、さらに今回の公演のタイミングにまるで合わせたかのように、「ある現実」が物語とシンクロしてくるのでした。

「広尾」といえば、リッチで立派なマンションや裕福そうな外国人の姿など、ハイソサエティな土地であるイメージばかりが先行するのですが、一歩足を踏み入れると長屋を改装したような商店があったり、
長屋を改装した商店たち
マンションの1階が銭湯になっていて、一体どんな層のお客さんがやってくるのか気になってしまったり、
どんな客層か気になる広尾の銭湯(マンション1階)
空き地にトマソンを発見したり(隣家の形跡が残った"原爆型トマソン"なのはいいですが、奥後方から空き地に向かって突き出た部分が何のスペースなのか不明。......というか、以前に隣家があったときは、このお宅は突き出した部分をどうしていたのでしょうか。謎だらけのトマソンなのです)、
久々にトマソンを発見しました
と色々と発見がありました(ポタライブとはまったく関係ありませんが)。

ポタライブでは、昔ながらの住宅街の路地を皆で通ってみたり、
どこか懐かしい感じのする住宅街の路地
さらに狭い路地に向けて曲がってみたり、
普段ではまず通らない住宅街の路地
そのさらに狭い路地を通ってもとのとおりに戻ってみたり(しかしアパートの入口がこの路地に面していたので、この路地も立派な生活道路です)、
普段では絶対に通らない住宅街の路地
と、なかなかエキサイティングな「お散歩」も堪能できたのでした。
今回は、語られる物語そのものもスリリングながら、こうしたお散歩そのものも普段は決して足を踏み入れられない"ある場所"から、こうした"本当の日常"の代表であるとも言える路地まで、多くのお楽しみが得られたポタライブなのでした。

そして、以下ではいつものようにポタライブそのものネタバレになるので、続きに書きます。
(しかしながら、物語そのもののネタバレはしていませんので、ご安心ください)

【注意!】
以下の記述・および写真では、ポタライブ全般にわたる重要なネタバレが含んでいます。

今回も、街中という"日常"のなかに"非日常"として切り取られた存在となるパフォーマーは登場します。
しかしながら、これまでの作品のように「日常の片隅で溶け込むように、片隅で存在」しているのではなく、積極的に参加者に向けてのアプローチが繰り返されたのでした。
当初のうちは、こうして風景に溶け込んでいたパフォーマーたちですが、
池のほとりにたたずむパフォーマー 公園の小道を歩くパフォーマー
徐々に参加者に向かってのアプローチが試み始められたのでした。
まずは誘導しているかのように我々の先を歩き、
我々を引率している主宰者をも誘導するかのように先を歩いてきます
そして物語を語りだすのでした。
静かながらも高らかに物語を述べているのでした
今回は、こうした"物語を語る"というパフォーマンスが多く盛り込まれてあり、ポイントごとにおそらくキーワードになっているであろうストーリーが語られるのでした。

そして、こうした物語の朗読が終わると、彼らは次のポイントまで再び我々一行を案内するかのように先を歩き、誘導していくのでした。
次のポイントに我々をまるで案内するかのように先行していきます 男性のパフォーマーと一緒に我々を誘導していきます
今回はいつもかなり身近にパフォーマーがいたために、これまでのような距離感が感じられなく、逆に非常に身近な存在としての"非日常"を意識できた、そのような不思議な感覚を体験できたポタライブなのでした。