拙者ムニエル「面白く山をのぼる」(THEATER/TOPS)

夜は、拙者ムニエル「面白く山をのぼる」を観るために新宿はTHEATER/TOPSにやってきました。
拙者ムニエル「面白く山をのぼる」(新宿・THEATER/TOPS)

舞台の出来にはかなり当たり外れがあるこの劇団、毎回「面白いかな、大丈夫かな」とドキドキしてしまいます。
作家でもある主宰者は、テレビでお笑い番組の構成作家としても活躍をしているのですが、そのため忙しすぎるのか、公演によっては内容や展開などがかなり雑で荒いときがあるのです。
そんなときはもう最悪ですね、全然面白くないのです。
その代わり、綿密に計算が練られた舞台のときは物語そのものがビシッと決まり、メチャクチャ面白いのですね。
かなりギャンブリング的な要素が高い劇団なのです。

そんな訳で、今回もかなりドキドキしながら観にいったのですが......うぉぉい!
冒頭のシーンからいきなり主役俳優が台詞を噛んでしまい、それが役者全員に伝染してしまったのか、もうあちらこちらのシーンで噛むわ、噛むわ、もうカミカミ・エブリバディ状態のヒドサなんですね。
内容は「物語」ではなく、コント集。
ブラックなネタなども多く、結構笑ってしまえるのですが、時折頭を掠める不安がひとつ。
「ひょっとして、これ、今までテレビ番組でボツになったコントを集めただけ?」
それほど、数多くのネタを用意してきたコントに継ぐコントの連続の舞台なのでした。

しかし、今回の舞台はただ単に"コント集"だけで終わらないのです。
最後にとてつもない仕掛けが用意されたコントを持ってきたのですよ!
いや、もう、ホント、最初は舞台上で何が起こっているのか判りませんでした。
しかし内容が進むにつれ、徐々に観客に明らかされてくる"大仕掛け"の全貌。
それが判ったのときの驚きったらありゃしません。
もうこうなってくると、作者の独断場でしょう。
驚愕の事実が明らかになったまま、次から次へと展開していく物語。
まさにこの"大仕掛け"は演劇でなければ演じられない種類のものだったでしょう。
また、これだけの大仕掛けを用意するには、かなり事前に綿密な計算をしたうえで、役者たちと緻密な打ち合わせをし、息を合わせる必要であったのではないかと思います。

最後の最後にいたっては、その大仕掛けのコントを利用した伏線と、さらに別のコントで示されていた伏線をきっちり回収していったのでした。
まさにこの仕掛け、展開は"ミステリ的"。
今回の公演は、この2本のコントだけでも観る価値は十分にあると思います。
ぜひとも皆さんにも、ラストの大仕掛けのコントで"最初は混乱、やがて徐々に判る真相"で、「おお、なるほど! そういうことだったのか!」とビックリ体験し、続く最後の最後でのコントで回収されていく伏線の妙で思いっきり打ち震えてください。

しかし、このような"仕掛け"と言えば、とある劇団のことを思い出してしまうのですが......、あまり言うと色々な意味でネタバレになってしまうのでやめておきましょう。
(とか言いながら、こっそりリンクなんて貼っているよ)

コメント

とある劇団・・・ということは・・・(笑)

観たい!この回の拙者ムニエル観たい!!
このあいだのペンギンプルペイルパイルスで久々に加藤啓氏を見たんですが「あわー!かっこいい!!」(←役のせいもあるかも?)となって一気に拙者ムニエルを観たい気分になってました・・・しかもコント・・・あぁ東京で明日までかぁ(遠い目)

拙者ムニエルは、もともと毛皮族にずっと客演している澤田育子嬢に一目ぼれしてしまって、ずっと通っている劇団なんですね。
そしたら結構、いい役者さん揃いで、特にchietheさんのおっしゃられる加藤啓、メチャクチャいい味を出していますよ。
特に、主宰者である村上大樹と2人だけで絡むシーンなんて、どこまで台本通りで、どこからアドリブなのか判らないほどの勢いの掛け合い状態。
これが観たいがために来ているほどかもしれません。
今回の某劇団並みに綿密に計算された大仕掛けのコントは、初めての試みと思います。
それだけに余計にインパクトもあったのでした。
(オチでもさらに「そうくるか!」とビックリさせられましたし)

某劇団と一緒で、こちらも当たり外れが大きい劇団なのですが、今回はぜひとも観ていただきたいところなんです……。
でもこれまで関西では公演をやってないみたいですね。
うーん、残念。