ネコは我が子を千尋の谷に登らせる

今朝のことです。
昨日から、お客さんのところでの常駐勤務になってしまったので、いつも会社に行くようにノホホンと出勤する訳にはいかないのです。
ああ、それなのに、それなのに、そんなときに限って……!
「ニャオーン、ニャオーン」「ミャウ、ミャウ、ミャウ」という鳴き声が、行く先から聞こえてくるではないですか。
もう思わずカメラ片手に声のする方にレッツラゴウですよ。
すると、そこにいたのは……ウワァオゥ!
子供たち、がんばれ! 母ちゃんが上で待ってるぞ!
高さは1.5メートル近くあるでしょうか、段になっている上から子供たちに向かって「さあ、アンタたち、早くここまで登っておいで」とニャオニャオ鳴いているお母ちゃんと、「無理だよ、お母ちゃーんっ!」とミャウミャウ泣いている子供たちがいたのでした。

会社に行かなきゃ、しかもお客さんのところ……と焦りながらも、やっぱりこんな風景に出くわしてしまったら、気になって行くに行けません。
そんな訳でもうちょっと続きを見ていることにしました。
駅に急ぐサラリーマンやOLといった通行人たちが、「何、この変な人」という横目でチラリと見ていくのですが、いえいえ、そんなもん、気になりませんってば。

やがて子ネコは段に飛び上がることを考え付いたのでした。
必至に飛びつき、伸び上がります。
絶対に無理ですってば、お母ちゃん
……というか、これ、壁にへばり付いているだけなのですが。
お母ちゃんも、子供が飛んできたらすかさずサポートしようと首を伸ばして待っています。
でもこんなの絶対に無理ですってば。
お母ちゃん、いくらアナタが首を伸ばしても、子供たちには全然届いてませんよ。

しばらくの間、

「ホラ、アンタたち。いつまでお母ちゃんを待たせるの。早く登ってらっしゃい」
「そんなあー、絶対にできないよー」
「泣いてるヒマがあったら、サッサと登ってきなさいっ! もうお母ちゃんは行くわよっ!」
「待ってぇー」
(超・意訳)

などというやり取りがあったようなのですが、さすがに子供たちも疲れてきたのでしょう。
人間の子供で言えば、「おもちゃ買ってぇーっ!」とデパートの床をのた打ち回って泣き叫んでいたガキ様が疲れて、「ウィヒック、ウィヒック」と変なしゃっくりを始めだしている頃でしょう。
子ネコたちもお母ちゃんに泣きアピールすることも疲れて来たようです。
いや、ひょっとしたら、ソッポを向いているのでスネちゃったのかもしれません。
泣き疲れたのか、スネたのか、子ネコたち。お母ちゃんだけが上から心配そうに覗き込んでいます
お母ちゃんだけが「あら、あの子のたちスネちゃったのかしら」と心配そうに上から覗き込んでいます。

そのうちに、一匹が「もうぼくこんなのイヤだ、遊んでいる方が楽しいもーん」と、どこかへスタコラサッサと行ってしまいました。
「もう、ぼくやってられないよ」「あ、お兄ちゃんだけずるーい」
その逃げ去る姿を羨ましそうにじっと見ているもう一匹も、やがて一緒になってどこかへスタコラサッサと遊びに行ってしまいました。
相変わらず上で様子を覗き込んでいたお母ちゃん、これにはなすすべもなく、1.5メートほどある高みから、「あ、あ、あ、アンタたちっ!」となすすべもなく見ているだけなのでした。

……何をやっていたんだろう、あのネコの親子。
ライオンは“我が子を千尋の谷へ突き落とす”とよく言われるのですが、どうやらネコの場合は“我が子を千尋の谷に登らせる”のかもしれません。
さすがは同じネコ科でも、木に登るヤツは一味も二味も違うようなのですね!

……と、ここで時計を見て「ああ、もうこんな時間だ!」。
さすがにこれ以上は長居は無理です。
お母ちゃんが子供たちにどんなお仕置きするのか見たかったのですが、ぼくも子ネコと同様にスタコラサッサと駅に向かうぼくなのでした。

コメント

きゃーーーかわいい。
ずいぶんながいことみてましたね(笑)
時間がすぎるの忘れちゃいますよね。

そうなんですよ、朝からこんな強力なネコトラップを仕掛けられては、会社に行けません。
しかも通行人から「何、あの人、気持ち悪い」と通報されかねない、非常にデインジャラスなトラップなんです。
でも、今年はあまりネコだまりで子ネコと遊ぶ機会がなかったので、これだけのことでも、とてもハッピーになれた今朝の出来事なのでした。

これはやられますね~(萌)。
神や仏はこうして人を試そうとするわけですな。
でもこんなトラップならいくらでもウエルカム(ハートマーク)ですよね!

(笑)こんな猫トラップ、私の通勤途中にもほしいぃい!!

それにしても母猫前半のやきもきっぷりが写真からにじみでてますね・・・(笑)
手前のトラのマイペースっぷりが(もう一人にやらせておいて”不可能”を確認)んもう、やられた!!

今って子ネコの季節なんでしたっけ?
今朝も別のネコだまりでクロのお母ちゃんが子供連れで朝のお散歩をしていました。
「おお、可愛い」と近寄っていくと、お母ちゃんに牙剥いて眼剥いて「シャーッ!」って本気で怒られてしまいました……しくしく。

●らかんさん:
いやいや、今は本当にタイミングが悪く、お客さんのところにいるのでトラップに掛かってはダメダメなんです……。
あー、これがもっと早い時期だったら、それこそ一日中でも付き合っていられたのになあと嘆き悲しんでいるんです。

●chietheさん:
動画に撮ればよかったのですが、本当にお母ちゃん、この上からずっと身を乗り出して「ニャーオ、ニャーオ」とすごい声で鳴いていたんですよ。
ほら、スーパーやなんかでダダこねている子供にキレているお母さん、あんな感じで思い出してもらえれば。
子ネコも子ネコで、「ミャウ、ミャウ、ミャウ」と必至で泣いていたのでした。
しかし、こんな子供の頃からもう兄弟の性格って現れているんですね。
(がんばるヤツと手を抜くヤツ)