青山円形劇場で日韓ダンスコンタクト

吉祥寺を出ると今度は、井の頭線で渋谷に出て青山円形劇場にやってきました。
今回で7回目となる「日韓ダンスコンタクト」Cプログラムを観るためです。
日韓ダンスコンタクト
今回のプログラムは以下のとおり。

堅田知里『or サイクロン』
キム・ヨンチョルl『乱場 A man's requiem for the lonely』
シモン&イ・ウニ『Still Waiting……』
上村なおか『白い穴』

今回、最前列で見ていたのですが、特に堅田知里の超絶的なバランス感覚に眩暈を覚えてしまいました。
ステージの縁を爪先立ちで、しかも片足をゆっくりと動かしながら、上手から下手へと移動してくるのです。
真ん中あたりで動きは徐々に激しさを増していき、照明も背後からのみとなるそのシーンでは、逆光で彼女の影のみがクッキリと浮かび上がり、その姿はまるでシャーマンのように畏怖さえ感じさせられるのでした。
逆光という現象により、飛び散る汗もまたキラキラと映えて光り、それはそれはかっこよくも美しいシーンなのでした。
そしてラスト、ステージから客席にダイブして暗転。
もうメチャクチャかっこよかったです。

2組目のキム・ヨンチョルは、様々な小道具を多用して「魅せる」に徹したものでした。
特に後半、花吹雪を散らしながらその真ん中で優雅に舞う主宰者の姿は、まるで幻の世界にでも誘われるような感覚さえ覚えてしまうのです。
またラストも、暗転して終わったかと思うと、また明るくなり、とある印象的な動作を行うところを見せながら、徐々にフェードアウトしていくという、まるで映画のような演出なのでした。

3組目のシモン&イ・ウニは、なかなかにショッキングなスタイルのダンスでした。
男女のペアなのですが、これがそれぞれ単独で踊るのです。
まずはシモン。いきなりお腹に注射器を刺すシーンが……!
しかも、どの席からでもよく見えるようにという配慮からなのか、ロジェクターで大写し。
アイタタタタタ……。
やがて暗転、続いて登場したのは、男性のイ・ウニ。
これがなんと……スッポンポンのポン! もうチンコ丸出しで踊ったりしちゃっているのですよ、これがまた。
そんな訳で、いろいろな意味でもっともショッキングだったシモン&イ・ウニの舞台なのでした。

そしてラストを飾ったのが上村なおか。
彼女のダンスはとてもストイックなのだけど、どこか動きに可愛らしさを感じさせるのですね。
だから観ていて、いつもホッとするのです。
今回の作品は、音楽が耳をつんざくようなハードなノイズ系で、動きもまるで音楽に合わせるかのようなもだえ苦しむさま。
しかし、どこかそのなかにも見え隠れする愛らしいしぐさや、動き。
これです、これ。これが上村なおか風味の持ち味。
これが観たくて今日は青山円形劇場にやってきたようなものでした。
ラスト、踊り終わった彼女はバレエダンサーのような礼を三方向に行いながら、さらには正座して三つ指ついて由緒正しきジャパニーズスタイルでのご挨拶。
こうした可愛らしさが堪らないんですよね。
彼女の次回公演は10月に原宿で行われるのですが、こちらはまた別作品を踊るということで、今から楽しみにしているのです。