ビルの中で何かのタイマーが作動中

古い古いビルのことですから、歩いているだけでその雰囲気が醸し出す重厚感に押しつぶされそうになったりするわけですよ。
そんな古きよき時代を感じさせる廊下の真ん中に、そのドアはあったのでした。
来るものを寄せ付けない重厚なドアに、そのテプラは貼られていたのでした

ドア本人としては、なるべく通行人の目から隠れるようにひっそりと立っているつもりなんでしょうが、ところがどっこい、見るからに歴史を感じさせるその鉄扉は、メチャクチャ目立っているのでした。
何も表示がないところを見ると、電気施設か保安系の重要ケーブルなのか、とにかくビルのライフラインを守る重要な施設の入口には違いないのです。

ところが、よくよく見ると何やらテプラが貼られてあるのです。
重厚な鉄扉に、お手軽テプラ?
その妙な組み合わせが、またメチャクチャ目立つのですよ。
例えて言うなら、そう、

  • 銀座で「時価」の寿司屋なのに、ネタはくるくる回っている
  • ボディはベンツのSクラスなのに、実は軽自動車
  • 叶姉妹が新世界の串カツ屋で一杯やっていた
  • 竜雷太だと思ったら峰竜太だった
  • 隆慶一郎だと思ったら、峰隆一郎だった

ぐらいの組み合わせの妙。
(例えがすべておかしいことはナイショ)
貼られてあるテプラをよくよく見てみました。

タイマーあり。
タイマーあり。

タ、タ、タ、タイマーって......何ですか、いったい!
ビルにタイマーと来れば、もうアレしかないでしょう。テロルですよ、テロル。
今、このビルはとてもヤバイ状況下にあるんじゃないでしょうか。
何しろ"タイマーあり。"ですよ。
律儀に"モーニング娘。"みたいに、句点までうっているんですよ......って、のん気に句点なんてうっている場合じゃないですって!
ぼくの頭のなかでは、西部警察の大門軍団がこのドアの向こうで大活躍をしているのです。

「リキ、どうだ? 爆弾は解除できたか」
「あ、団長。あとはこの赤か青のどちらかの線を切断すればいいだけです」
......(カッチカッチカッチカッチ)......爆破時間まであとわずかしか残っていないアナログ時計。
「団長!」「団長!」「団長!」「団長!」
「大さん、オレだ」
「課長!」
「今、犯人が自白した。黄色の線を切れ」
「黄色......? その色の線は......ありません」
「......はめられたぞ、大さん! すぐにそこから脱出するんだ!」

そして大手町のど真ん中で、ビル、爆発炎上

ははーん、さすがは石原プロ。
三菱地所と組んで、古いビルを解体するのに西部警察の爆破シーンを組み入れたんですね。
(個人的には、『大都会PARTIII』の黒岩軍団でもOK)