大橋可也&ダンサーズ「明晰さは目の前の一点に過ぎない。」(吉祥寺シアター)

18時過ぎ、大橋可也&ダンサーズ「明晰さは目の前の一点に過ぎない。」を観るために吉祥寺シアターにやってきました。
大橋可也&ダンサーズ「明晰さは目の前の一点に過ぎない。」

大橋可也&ダンサーズは初めて見るのですが、ネット上での評判を見ると、どうもその振り付けや演出は非常に観客を煽るタイプのようで、ちょっとドキドキ。
なのに、自由席で最前列に座ってしまったのでした。

19時過ぎ、客電も消えないまま、いきなり始まりました。
......うーん、いったいどう説明すればいいのでしょうか。
とにかく客電も消されないまま、ダンサーが1人、2人、3人、4人と登場するのですが、BGMが一切ありません。
ものすごい緊迫感ですよ、これはもう。
そしてステージ背後に設置された巨大スクリーンには何やらダンサーたちの静止画像を組み合わせた映像が映し出されているのですが、徐々にその静止画像の組み合わせが早くなっていき、まるでその映像がBGMのような盛り上げ方を醸し出しているのですね。
そして、いつの間にか映像が場内客席に座っている2名のダンサーを映し出しました。
ここで初めてBGMがかすかに流れ出します。しかし......何をやってるんでしょう、客席のダンサーたちは。
ちょうどぼくの真後ろの席で、ビデオカメラマンがその様子をずっと映し出しているのですが......映像は前で見えているのに、ダンサーの息遣いが真後ろから聞こえてくるという変な状態。
じゃあ、後ろを見ていればいいじゃないかと思われそうですが、いえいえ、ステージ上でも別のダンサーが動いているのですよ。
いわば、ステージと客席との2元中継状態。
が、まったく両者の動きには関わりがありません。
「2元中継」というよりも、「テレビのザッピング状態」とでも言うのでしょうjか。
やがて客席にいたダンサー2名は劇場の外に飛び出して行き、カメラも後を追っていきます。
その間もステージはずっと進行していっており、観客はどちらを観ていればよいのか判りません。
この「巨大なスクリーン」を使えるアイデアは、吉祥寺シアターの舞台上の天井がかなり高いために使えるのでしょうね。
何台ものビデオカメラ(ダンサー1人につきカメラマン1人+ステージ上を映し出すカメラも数台)を次々に切り替えて映し出され、非常に緊迫感溢れる素晴らしいステージ演出になっていたのでした。
スイッチャーは大変だったと思いますが......。

そして、エンディングは唐突に訪れました。
ダンサーたち全員が客席を走り抜け、ステージ上が空白になり......アナウンス。

「これで終わりです」

もうね、ズッコケるかと思いましたよ。
(残念ながら、誰もズッコケませんでしたが)
カーテンコールもありません。
しかしながら、観客を放ったらかしにしていたわけではありませんでした。
ロビーに出てみると主宰者を始め、出演者全員が現れて、ここで改めてダンサー紹介がなされていたのでした。 そして、そのままロビーでファンや友人たちに囲まれての談笑も始まったのでした。
そういえば、ダンス系の人たちは演劇系に比べると、こうして終演後にロビーで談笑していることが多いような気がしますが、どうしてでしょうか。
演劇系に比べても、ダンス系の人のほうが体力の消耗度が激しいと思うのですが......。
それだけ「縁」が多い世界と言うことなのかもしれません。
ロビーと劇場外でダンサーと談笑しているヒトビト