本谷有希子の新刊......サイン入り?

今日はヤボ用ついでに、お昼過ぎと夜の2回、丸の内オアゾにある丸善に行ってしまったのです。
1日2回の本屋の定点観測、これはまさに観測者としてあるべき姿なのです。エッヘン。
しかしお昼に行って何も面白いものがなかったのに、また夜に行ったからといって何かあるわけもありません。
そもそも新しく本が入荷して平台にヨッコラッショと設置するのは、きっとお客さんがいなくなる営業時間外じゃないのでしょうか。
それは判っているのです。
判っているのですが、本屋の近くを通りかかっているのに、そのまま素通りして帰るというのも実にシャクだったのです。
そんな訳で、とりあえず"散歩がてら"フロアをウロウロしたのでした。
ところが......あれ?
ぼくが大好きな本谷有希子......、もとい「劇団、本谷有希子」主宰者である本谷有希子の新刊『生きているだけで、愛』の販促POPに、いつの間にか本人の直筆POPが加えられているのですっ!
いつの間にか本人の直筆POPが加えられていた本谷有希子の新刊『生きているだけで、愛』
確かにお昼に見たときには、販促POPそのものはありましたが、直筆POPなんてなかったのですよ。
ファンのぼくが言うのですから、間違いありません。
しかも、このキャッチコピー......いいのでしょうか、こんな挑発的な内容で。

本谷有希子は、前々作である『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』でも三島賞候補になりながらも落選するという憂き目にあっているので、もう挑発度満開なのでしょう。

そして新刊平台コーナーを改めて見て......どひゃぉぇぇぇ~っ!
こんなところにも直筆のメッセージがあるではないですか!
これもお昼に見たときにはありませんでしたよ。
もはや書きなぐり状態のポスター直筆メッセージ
しかもこれ、サインとして「本谷」で○としているあたり、もはや直筆メッセージというよりも会社内の伝言メモですね。

「部長、hogehoge社のナントカさんよりTELありました。コールバック願います。」

のメモ作成者みたいな感じ。
しかもまたこの社内伝言メモの内容が......
コミック界とライトノベル界に喧嘩を売っているメッセージ
こんな社内伝言メモ、部長に残せません。と言うより、部長に「DEATH NOTE」よりいいです!と言っても、その「DEATH NOTE」社と言うのは新しいライバル社のことかね?などとトンチンカンなことになってしまうこと間違いなしです!
......って、何を言っているのでしょう、ぼくは。
これは別に社内伝言メモではないのです。販促ポスターの著者直筆メッセージなんですよ。
うわあ、いいのかな。その近くの平台には、「DEATH NOTE」全巻に、西尾維新『DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件』がドン、と山積みされているのですよ。
これはきっと社内伝言メモに見せかけた、本谷有希子によるコミック界とライトノベル界への立派な殴りこみ、宣戦布告なんですね。

......なんてことを思いつつ、改めてそのメッセージをよく見てさらにどひゃぉぇぇぇ~っ!
日付が、日付が、日付が、日付が、日付が......
なんと日付が今日、8/4!
8/4って、今日じゃないですか!
とすると、ぼくがいない間に本谷有希子が来ていたのでしょう。
そしてサラサラとポスターに社内伝言メモ風メッセージとPOPを書いたのでしょう。
しかしそれだけで終わるはずがありません。
きっと、きっと、きっと......サイン本も書いてもらうはずです。

ああっ、それでなのか!
いや、平台に通常は山積みになっているはずの新刊なのに、少ないのですよ。
右隣(実は「劇団毛皮族」主宰者の江本純子の新刊『股間』)と比べても明らかに冊数が少なすぎます
平台なのに、数冊しか残っていないのです。
きっとこの平台には、サイン本がドンと積み上がっていて、ぼくがいなかった午後のうちにアッという間にさばけてしまったのでしょう。
うえーん、グスグス。
帰りの電車のなかで号泣しながら帰宅したのでした。

......が、どうしても諦め切れません。
無理を承知で念のために丸善に電話してみました。

「今日お店に行ったときに、今日の日付で書かれた本谷有希子の直筆ポスターを見たのですが、彼女のサイン本はまだありますか」
「少々お待ちください......これから出す予定なんです。取り置きいたしましょうか?」
「マジっすか? お願いします、お願いします、ぜひぜひお願いします......」

なんと、ぼくは大きな勘違いをしていたみたいです。
平台に数冊しか残っていなかったのは、売れてしまったのではなく、きっとバックヤードにまだ本谷有希子がいて、本にサインをせっせ、せっせと書いていたのかもしれないのです。
うわあ、ニアミスです、またしてもニアミス。
ひょっとしてその場でお店の方にお願いしていたら、コッソリと為書き入りでサイン本を書いてくれていたのかもしれなかったのになあ......と妄想が爆発してしまうのでした。

【今日の教訓】
本屋の疑問はそのまま終わらせず、恥をかいてもその場で店員に確認すべし。