スゴイよイキガミ、2巻ゲット

R25効果なのか、どこの書店をまわっても、またどこのネット書店を観てまわっても、まったく影も形も見当たらない間瀬元朗『イキガミ』(小学館ヤングサンデーコミックス)。
しかし紀伊國屋書店の新宿南店で1巻のみが10冊程度平台に積み上げられているを見つけて、ようやくゲットできたのが、先週月曜日のことだったのです。
なのに、金曜日に同じ店に行って見たら、もう影も形もなかったのですよ。
"見つけたときには、借金してでも買っておけ"とは、幻の絶版本を古本屋で見かけたときの格言なのですが(勝手に作りました)、現行本のはずなのにその格言を地で行ってしまうのが、恐るべし『イキガミ』なんです。

そして、ようやく2巻も手に入りました!
それがなんと灯台下暗し、小学館の公式サイトからオンライン注文できるようになっていたのですね。
1巻は案の定「在庫なし」となっていたのですが、2巻は「2~4日で発送」となっているではないですか。
もうね、すぐに注文ボタンをクリック、クリックですよ!
これがもし、フィッシングサイトで詐欺のページに騙されていてもまったく気がつかなかったであろう早業で注文をしたものが......イェイ、とうとう届いたのです。

間瀬元朗『イキガミ 2巻』(小学館ヤングサンデーコミックス)</
間瀬元朗『イキガミ 2巻』(小学館ヤングサンデーコミックス)
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第3話「純愛ドラッグ」
正直、物語そのものは単調と言えば単調なんです。
特に前半では、"狂言回し"的な役割である「逝紙配達員」の心の揺れなどが描かれてあり、その分、メインの物語のエピソードを短く収めざるを得なかったのも、ストーリーを単調にしてしまったのかもしれません。
しかしながら、ストーリー自体にレッドへリングが仕掛けられてあったり、また前半でさりげなく張られていた伏線がラストで大きく回収されるといったミステリ的な仕掛けがあるあたり、簡単に「単調だった」とは言い切れない、作者の語り方のウマさが現れていると言えると思うのです。

第4話「出征前夜」
これは卑怯です。メチャクチャ卑怯。というか、あざとい。
こんな物語を読まされて、泣かない訳にはいかないではないですか。
特にラスト、現代のシーンとおばあちゃんの頭の中におけるおじいちゃんとの思い出がシンクロし、希望を持って立ち上がってしまうシーンは、あーん、あーん、クララが立って「ハイジ、わたし立ったわ、立ってるわ!」のシーンを並みにヒックヒックと声をあげて泣いてしまったではありませんか。
泣かせるために"卑怯であざとい"と言えば、1巻でも第2話の「忘れられた歌」でもそのテクニックが使われているのです。
クライマックスで盛り上げるため、作者はストーリー展開にある事件を盛り込むのですが、そのやり口が「こりゃ絶対に泣かせようとしているな、作者の野郎め」と判っていても、その術中にはまり込んでしまい、ヒックヒックと声を上げて泣いてしまうぼくがいるのです。

『イキガミ』を手に入れられて嬉しいからと言って、絶対に帰りの電車の中などで読んではいけませんよ!

......と、ここまで書いたところで、改めて小学館公式サイトから『イキガミ』の在庫状況を見ると、あれれ?!
2巻も「在庫なし」になってしまっているのですよ。
ひょっとして、ぼくが注文したのが最後の在庫品だったのでしょうか......。
しかし、1巻の在庫状況を見ると、「重版:06.07.07」となっているので、もう7月の中旬辺りにはどこの書店でも『イキガミ』が溢れかえっていることでしょう。
皆が号泣できる日まで、もうちょっとの辛抱なんです!

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コメント

なかはしさんがそこまで言うのだからかなりいい作品なんですね。
そうなるとドラマ化も近いのか??なんて思っちゃいます。

いやホント、このマンガにはやられちゃいました。
個人的には「逝紙配達人」と言うキャラクターには、もうちょっと“狂言回し”に徹すれば、楳図かずおの名作『おろち』に匹敵するヒューマンドラマになったと思うのですね。
しかし相方にしてみれば、「そうした心の揺らぎが描かれているからこそ、ヒューマンドラマとしていいんじゃないの」とのことですが。

ドラマ化された場合、どこまで作者の語り方のウマさをうつしながらも、映像独特の描写力を活かせられるか……かなり難しそうです。