なぜこの本だけPOPに手を掛けられるのか

どうもここ最近、本屋さんに行くと言えば、丸の内オアゾにある丸善か、新宿の紀伊國屋ばかりなのですね。
これではいけません。
少しは見聞を広げようと、渋谷のお客さんのところに行ったついでに、文教堂に寄ってきたのです。
エスカレーターで2階へ上がって、店内をブラブラ。
そして、ノベルスコーナーで衝撃のpopを見てしまったのです。
食堂の見本が......なぜに......ここに......

こ、こ、こ、これはとんかつ!
「サクッとあがりました」のキャッチコピーも、まさにとんかつなのですよ、トンカツ。豚カツ。tonkatsu。
本棚の平台に、なぜかとんかつが飾られてあるのですね。
いや正確に言うと、「とんかつの見本が飾られてある」のです。
あの、ロウで作られた、食堂の軒先に飾られてあるような、あんな見本のとんかつが、なぜか本屋の平台にデーン。
いくら見本とは言え、ここは本屋さん、本を売っているところです。
この異様な組み合わせに「いったい何をしているのか......」と、とんかつの下を覗き込んでみると......出た

蘇部健一『六とん2』(講談社ノベルス)

やっぱり。
"ノベルスコーナー"に"とんかつ"とくれば、それはもう『六とん2』以外に考えられないのです。
しかしこの"とんかつ見本"、どこに行けば手に入るのでしょうか。
それはお店の経費で買ってもらえるのでしょうか。
そんな特殊な商品をPOPにしてしまうお店の心意気、只者ではありません。

しかしその狙いが裏目に出てしまい、どうもこのPOPが「主」で、肝心の本が「従」のように見えてしまうのは仕方がないことなのでしょうか。
そもそも、"とんかつ見本"が商品となる本を完全に隠してしまっているし。

そう言えば、以前にも八重洲ブックセンターで『六とん2』のこんなPOPが飾られてあったのを見たことがあったのです。
どうして『六とん2』のpopだけがこんなのばかりなんでしょう......

ブルドック とんかつソース

さすがは東京所在の八重洲ブックセンター、オリバーソースじゃないのが残念なところです。
(いかりソースは会社がちょっとアレなんで、広告で使うにはアレなんですが)

このPOP、考えてみれば非常に狭い範囲の人だけにしか有効でないような気がします。
だって『六とん』ですよ、『六とん』。
これのどこをどうすれば"とんかつ"という連想が働くでしょうか。
というか、一般の方々は、そもそもこの本が何というタイトルなのか、読めないのかもしれないのです。
何しろ、表紙のタイトルがこれですからね。
まるでクイズ番組での問題のような読ませ方をする『六とん2』のタイトル

正直、ぼくだってこの本を買った当初は単なる模様にしか見えず、「どこにタイトルが書いてあるんだ」と探し回りましたとも。
それも1ヶ月ほど。