そんな訳で乃木坂のCOREDO

雨宿りをしている間に開場時間になりました。
今日は劇団アロッタファジャイナ「アブレボ」を観に、乃木坂のCOREDOにあるスタジオに来ています。
ワンドリンク付なので、ジュースをチマチマ飲みながら開演待ちです。


今回のステージは、女優がわんさか出ることが謳い文句。
しかも冒頭からはそんな女優たちのが下着姿で唄って踊って、さらには衣装チェンジまでもがあったりと、男性ファン向けのサービスが全開なんです。
うーん、だからかなあ、通常の小劇場系とは明らかに客層が違うんです……。
あとは関係者の知人らしき女性たちも多数。
両極端に分かれる客層が不思議な空間を醸し出す客席なのでした。

内容は、2人の若いカップルが「愛とは何?」と疑問を掲げて右往左往するコメディタッチ。
扱っているのは“哲学的な疑問”だけど、それを求める姿は非常に俗物的。
きわどい描写もあったりで、非常にエピソード満開のごった煮的なストーリー展開なんです。
ただし、そのエピソードがあまりに多すぎたからか、描写不足の感が否めません。
場面転換やストーリー転換が唐突過ぎて、訳が判りません。
しばらく経ってから「ああ、なるほど。こういうことをやっている場面なのね」とわかる始末。
その頃には既に次の場面に展開しようとているので、もう追いつきません。
言い方は乱暴ですが、「所詮“女の子”で集客しようとしているから、内容はこんなものかなあ」とさえ思っていたのですね。
それほどストーリーの展開は酷いものでした。

しかし。
ラストシーンにおいて、それまでピーピー、ギャーギャー喚いているだけだった主人公のカップル2人がしんみり演技する場面が出てくると……あれ? あれれ? あれれれ?
ちょっとちょっと、ぼくなんて涙を流しちゃっているじゃないですか。
そうなんですよ、それまで「何だかなあ」と思わされていた演技も、ラストではきっちりと押さえていて、泣かされてしまったのですね。
それだけに、ここに至るまでの内容をもっと練ったものにさえすれば(不要なエピソードは削る、重要なエピソードは深く踏み込む、シーンもキャラクターも描写をきっちりする……など)、もっといいステージになったのではないかと思うのです。

そんな訳でオシリの痛さも気になった1時間半、カーテンコールが終了すると、役者たちが観客席にやってきては、アチコチで談笑の輪が広がります。
ああ、やっぱり客席のほとんどは役者たちの知人だったのね……。
なんだかぼくがいることが場違いに思えてきて、アンケート用紙に記入後、スタコラサッサと会場をあとに逃げ出したのでした。