劇団離風霊船「閉ざされて」(スズナリ)

劇団離風霊船「閉ざされて」。泣いちゃいました。 今日は劇団離風霊船(リブレセン)の新作「閉ざされて」を観に、下北沢はスズナリまで行ってきました。
ちゅうか、また今日も時間を間違えて覚えこんでいてエライことになるところでした。
いつも夜の部(ソワレ)しか観に行かないので、てっきり今日もそう思い込んでいたのです。
ところが前日にチケットの準備をしていると……「あれ?」。
なんと、これまたチケットには堂々と「3時00分開演」なんて書かれてあるではないですか。
マチネですよ、マチネ。
そっかー、今日の千秋楽は、なぜかこの15時の回しかないのでした。
危うくもうちょっとで、何も知らずに夜、誰もいない劇場まで行ってしまうところでした。
人生に、もうちょっと注意力をつけてもいいんじゃないかと激しく自己反省。

ストーリーは、新潟で発生した女児誘拐監禁事件。
小学生のときに誘拐されて男の自室に閉じ込められ、9年2ヵ月後に19歳で発見された、あの事件です。
もちろん、そんな事件がテーマなので、ストーリーそのものはメチャクチャ重いです、重い。
しかし、そこは事件ばかりをクローズアップして悲惨な物語にしているわけではありません。
一見、まったく無関係のような浦島太郎の物語を絡ませることによって、「失われた時間」をサブテーマとして捉えているのです。
そして、ラスト。
事件に決着をつけようと、立ち向かう彼女の心象風景を描写するセット。
冒頭からずっと舞台上にあったのは、陽光がさんさんと差し込み、穏やかな日本海を180度望める30平米の明るいリビング。
それが、佳境に至り、彼女が事件に立ち向かった瞬間に、セットは一転して監禁現場に早変わりするのです。
ああ、ああ、このセットの仕掛けが離風霊船。
今回もやってくれました。
ラスト、事件に自分なりの決着をつけ、そして監禁現場を「自らの意思で」出て行く主人公の姿。
それまでにもチョロチョロ、チョロチョロとまるでおじいさんのオシッコみたいに涙は出ていたのですが、もうあきません。
この瞬間にはただ、ただ、流れる涙の大洪水。
涙腺の堤防がまるで決壊してしまったかのように、押し寄せる涙が止まらないのです。
まるで一晩中ガマンにガマンを重ねてきたオシッコを、朝一番に一気に放出してしまって止まらなくなっているかのような勢いなんですってば。
(しかし、なんでオシッコの例えばかりするのだろう……)
観客席が明るくなっても、ヒックヒックといってしまっている自分が恥ずかしい~。
それにしても離風霊船の舞台には、扱っているテーマの重さと、それを「生きる」ことへと昇華させていくその手腕、そして印象的に使われるBGMと、効果を最大限にみせてくるセットのどんでん返しに、今回に限らず、いつもいつも泣かされてしまっているのです。

終了後、俳優たちがそこかしこで観客と談笑し、また出て行く観客には丁重に見送るなかを通り抜けて劇場外へ。
腹が減ったので何か食べよう……と言うことで、スズナリのすぐ近くにある「マジックスパイス」にレッツラ、ゴウゴウ。
下北沢には、なぜかカレー屋の存在が多数確認できるのですが、ここのカレーはオリジナル。
スープカレーなんですよ。
7段階から選べる辛さはちょうど真ん中の辛さを選んだのですが、それでも食べ終わる頃には汗びっしょりかいていました。
うーん新陳代謝が活発になって健康的だぜ。
天井ライトがちょうど梁の陰になって、肝心なところが見えにくいのですが、まごうことなきマジスパのスープカレーです。メチャウマ。