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シティボーイズミックス「メンタル三兄弟の恋」(アートスフィア)

夕方からはシティボーイズのライブを観に、天王洲はアートスフィアまで行ってきました。
これはもう、毎年ゴールデンウィークの恒例行事ですね。

時間が余ったので、屋台のカレー屋さんで腹ごしらえ。
運河から吹いてくる潮風に当たりながらのカレーは美味いのです。
そう言えば、毎年ここの屋台でカレーを食べているのですが、今日は新しい店員が増えていました。
看板犬の"マメ"だそうです。
屋台カレー屋さんの看板犬
看板犬らしく、店のお手伝いは何もしていませんでしたが、それでもこうしてジッとしているだけでも、通りすがりの人たちが「カワイー」と寄ってくるので、十分に看板犬としての機能は果たしていたと言えるでしょう。
しかし年齢も性別も不詳のワンちゃんでした。

えー、それで肝心のシティボーイズの方ですが......毎年の恒例行事ということで、脊髄反射的に行っているのですが、来年はやめようかなと思わされてしまいました。
何と言うか、キレがないのですね、ステージの全体的に。
動きもそうですが、コントの内容も表面的。
かつては、クドイぐらいに笑わせていたのがシティボーイズ的だったと思うのですが、今回は撫でる程度にしか感じないのです。
だからか、随分と中途半端な印象を受け、エンディングになって「え? うそ? もう終わり?」。
やはり、三木聡のつくるコントが破壊的に強力だったということなんでしょうか。
シティボーイズ『メンタル三兄弟の恋』
ま、何だかんだといいながらも、来年また行っていそうな気がするのですが。
(そのうえで、結局はブーブー文句を言っているような気さえします)

桐野夏生『魂萌え!』サイン会(紀伊國屋書店新宿本店)

ゴールデンウィークの幕開けとなる記念すべき今日という日に、新宿の紀伊國屋本店まで桐野夏生サイン会に行ってきました。
しかし桐野夏生と言えば、日本で売れている作家の中でもっとも"イメージ戦略"を重要視している作家だと言えるでしょう。
例えば新刊のポスターやチラシにいたるまで、桐野夏生本人の写真が掲載されている場合は、必ず「撮影:●●」なんてクレジットも掲げられているのですよね。
つまり、プロの写真家に頼んだな、と。
通常は著者近影なんて、担当の編集者が手持ちのデジカメで適当に撮ったようなものが多いなかで、"本物の写真"が多く撮られているようです。

それだけに、イヤな予感はしていたのですね。
すると案の定、並んでいる列にはこのようなご案内が張り出されていました......。
これは

うぉう、写真を撮ったらアカンのかいな。
シロートが撮った変な写真が出回ったらイメージ戦略にキズがつくからなんでしょうか。
「でも場合によったら強行突破も......」などと、ヒトの迷惑も省みないようなことも考えなかったわけではありませんが、桐野夏生を取り囲むように屈強な男性が何名か......。
きっと強行突破に出ると、ぼくが強行突破されてしまいかねませんでしたので、泣く泣く諦めました。
と言うわけで、桐野夏生にサインを頂いている様子は、ぜひとも皆さんのご想像の範囲内で行ってくださいねー。
新作『魂萌え!』にサインをしてもらい、激萌え!

写真ではいつもビューティフォーな桐野夏生ですが、実際にお会いした印象も写真そのまんまにとてもビューティフォーで優しくてステキな方なのでした。

劇団離風霊船「閉ざされて」(スズナリ)

劇団離風霊船「閉ざされて」。泣いちゃいました。 今日は劇団離風霊船(リブレセン)の新作「閉ざされて」を観に、下北沢はスズナリまで行ってきました。
ちゅうか、また今日も時間を間違えて覚えこんでいてエライことになるところでした。
いつも夜の部(ソワレ)しか観に行かないので、てっきり今日もそう思い込んでいたのです。
ところが前日にチケットの準備をしていると……「あれ?」。
なんと、これまたチケットには堂々と「3時00分開演」なんて書かれてあるではないですか。
マチネですよ、マチネ。
そっかー、今日の千秋楽は、なぜかこの15時の回しかないのでした。
危うくもうちょっとで、何も知らずに夜、誰もいない劇場まで行ってしまうところでした。
人生に、もうちょっと注意力をつけてもいいんじゃないかと激しく自己反省。

ストーリーは、新潟で発生した女児誘拐監禁事件。
小学生のときに誘拐されて男の自室に閉じ込められ、9年2ヵ月後に19歳で発見された、あの事件です。
もちろん、そんな事件がテーマなので、ストーリーそのものはメチャクチャ重いです、重い。
しかし、そこは事件ばかりをクローズアップして悲惨な物語にしているわけではありません。
一見、まったく無関係のような浦島太郎の物語を絡ませることによって、「失われた時間」をサブテーマとして捉えているのです。
そして、ラスト。
事件に決着をつけようと、立ち向かう彼女の心象風景を描写するセット。
冒頭からずっと舞台上にあったのは、陽光がさんさんと差し込み、穏やかな日本海を180度望める30平米の明るいリビング。
それが、佳境に至り、彼女が事件に立ち向かった瞬間に、セットは一転して監禁現場に早変わりするのです。
ああ、ああ、このセットの仕掛けが離風霊船。
今回もやってくれました。
ラスト、事件に自分なりの決着をつけ、そして監禁現場を「自らの意思で」出て行く主人公の姿。
それまでにもチョロチョロ、チョロチョロとまるでおじいさんのオシッコみたいに涙は出ていたのですが、もうあきません。
この瞬間にはただ、ただ、流れる涙の大洪水。
涙腺の堤防がまるで決壊してしまったかのように、押し寄せる涙が止まらないのです。
まるで一晩中ガマンにガマンを重ねてきたオシッコを、朝一番に一気に放出してしまって止まらなくなっているかのような勢いなんですってば。
(しかし、なんでオシッコの例えばかりするのだろう……)
観客席が明るくなっても、ヒックヒックといってしまっている自分が恥ずかしい~。
それにしても離風霊船の舞台には、扱っているテーマの重さと、それを「生きる」ことへと昇華させていくその手腕、そして印象的に使われるBGMと、効果を最大限にみせてくるセットのどんでん返しに、今回に限らず、いつもいつも泣かされてしまっているのです。

終了後、俳優たちがそこかしこで観客と談笑し、また出て行く観客には丁重に見送るなかを通り抜けて劇場外へ。
腹が減ったので何か食べよう……と言うことで、スズナリのすぐ近くにある「マジックスパイス」にレッツラ、ゴウゴウ。
下北沢には、なぜかカレー屋の存在が多数確認できるのですが、ここのカレーはオリジナル。
スープカレーなんですよ。
7段階から選べる辛さはちょうど真ん中の辛さを選んだのですが、それでも食べ終わる頃には汗びっしょりかいていました。
うーん新陳代謝が活発になって健康的だぜ。
天井ライトがちょうど梁の陰になって、肝心なところが見えにくいのですが、まごうことなきマジスパのスープカレーです。メチャウマ。

ポツドール「愛の渦」(THEATER/TOPS)

ポツドールの新作「愛の渦」を観るため、新宿はTHEATER/TOPSまでお出かけ、ゴゥ、ゴゥゴゥ、ゴゥ!
ポツドール「愛の渦」

ちゃんとチケットには、「19:00開場 19:30開演」と書かれてあるのに、なぜかすっかり「18:30開場 19:00開演」と思い込んでいました。
なぜだっ?!
18:40頃に劇場に到着したら「すみません~、開場は19時からとなります」なんて言われてションボリ。
仕方ないから、近くのカレー屋さんでたらふく胃袋にカレーライスをぶち込んできましたよ。
しかし19:30開演だから、てっきり1時間チョイ程度の短いお芝居だと思っていたら……なかなか終わらないんです。
終了後に時計を見てあらビックリ。なんと22時になっているのですよ。
どおりで途中で席を立った人がいるわけだ。

さて、前回の公演は「観客にはまったくセリフが聞こえない」という、まったく実験的な要素の強いステージでした。
今回はどんな実験的なステージを見せてくれるかと思っていたのですが、うーん、どうやらそうした実験色はかなり薄めているみたいですね。
どちらかと言うと、ストーリーそのものでの一発勝負と言う感じでしょうか。
ただし、そのストーリー展開があまりにも単調過ぎて、かなり弱く感じてしまうのですね。
いや、それでも物語中盤とラスト近くにおいて、その単調なストーリー展開にメリハリをつけるべく、“不協和音”が放り込まれるのですが、それとて物語そのものには影響与えずにフェードアウト。
つまり、伏線かと思っていたらそうではなく、単なるエピソードのひとつとして、なかったものののように回収されているのです。
うーん、もったいない。
せっかく播いた伏線になりそうなエピソードなので、どこかに絡めてもよかったのではないかとも思ったり。
(例えばラストで点けられるテレビのニュースなんて、これこそ伏線を回収できそう)
ただし、随所に見られる「ステージのそこかしこで同時進行する登場人物の会話」や「大音量のBGMでステージのセリフが聞き取れない」ポツドールらしさは健在でした。

うずめ劇場「ねずみ狩り」(シアターΧ)

かねてから、「問題作だヨン」などとウワサを聞いていたわけです。
そんな訳で、いそいそと両国はシアターX(カイ)まで観に行ってきました。
うずめ劇場「ねずみ狩り」です。
うずめ劇場「ねずみ狩り」

開場時間になり席についてみると、うおう、なんとそこは最前列、しかもド真ん中ではありませんか。
いや、まあ、もともとは自由席だったので、自分で好んでここに座ったわけなんですけどね。
定刻より遅れることしばし、実際に幕が開いてみると、内容は男優と女優による2人舞台状態。
しかも暗転は一切ありません。
この登場人物が2人だけ、しかも暗転もなしという状態では、とにかく観ている方もツライです。
そんな訳で、2人の俳優はとにかく観客をグイグイ引っ張っていかなければなりません。
それはそれで大変だったのではないかと思うのです。
そのうえ、原作では「方言を用いること」という注文がついていると言うことで、男優が関西弁で演じていたのですが……う~ん、これがかなり不自然なのです。
何だかNHKの朝の連続ドラマに登場する役者が、無理矢理関西弁で話しているような、それをずっと聞かされているような、そんな気持ちの悪さなんですね。

しかし、そんな困難や不自然さをよそに、ステージ上では徐々にヒートアップしていき……そして!遂に!
出ましたよ!
マッパです!
マッパです!
真っ裸です!
真っ裸です!
そう、2人ともマッパで真っ裸なんです。
社会のしがらみを断ち切って、マッパで真っ裸なんです。

ああ、やはり表向きには、「過剰に装飾され、そして消費されていくだけの社会へのアンチテーゼ」というテーマもあるのでしょうが、ここまで開放的に全面にマッパを押し出されてくると……ちょっとドギマギしちゃいます。
H・アール・カオスではこんなドギマギ感はなく、ただ単純に「かっこいい~」と思えるのですが、それはきっとやっぱり押し出し感の違いからなのでしょう……か。

今日の公演は溢れるほどの満席状態でした。

シアターX(カイ)を出て、両国の街をウロウロと歩いていると……おお、何じゃアリャッ?!
住宅街の路地裏で、1匹のワンコと2匹のニャンコが仲良く寝転がっているのはいいのですが、……よくよく観るとおかしいのですよっ!
なんと、2匹のネコが紐で繋がれていて、イヌが放し飼いになっているのですよっ!
ネコが繋がれ、イヌが放し飼いの“天才バカボン的世界観”

これはまさに「♪西から昇ったお陽様が、東ぃ~へ沈むぅ~」の“天才バカボン的”世界観なのですよっ!
ひょっとしてこの両国界隈では、他にも

  • 水槽で飼われているカナリア
  • 鳥かごで飼われているグッピー
  • イヌを柵の中に追い込もうと走り回る牧羊羊
  • 美味そうにジンコツでダシをとったラーメンをすするブタ
  • 中国人の教科書問題を取り上げて日本人がデモをする

といった、様々な“天才バカボン的”世界観がアチコチ見られるに違いありません。
諸君、柳の下にネコはいるか?
諸君、4+4は8ではないのか?
諸君、青空の梅干にパパは祈るのか?
諸君、トンボとカエルはケッコンするのか?
諸君、41歳の春だから、冷たい目で見てはいけないのか?

さすがはニッポン国技の街、ワンダータウン、リョウゴクなのです。
ワンワン。

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